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僕が会社を辞めて憲法草案を作った理由

憲法草案(第1版)の解説

憲法草案について

作成者:桐山洋平
公開日:2017年(平成29年)2月11日

章立て

全文

第1章 国家の原則

第1条〔生命の尊重〕
生きとし生けるものは、尊重される。

第2条〔和の国〕
日本は、和の国である。

第3条〔日本国〕
日本は、祭祀を司る天皇、豊かに栄える国人および自然に満ち溢れる国土から成り立つ。

第4条〔国民主権および民主主義〕
1. 国民は、国民主権に基づき、日本国を治める。
2. 日本の民主主義は、自由な言論、公明正大な選挙および議会によって実現される。

第5条〔政府の義務〕
1. 政府の行為は、公共の福祉に適合しなければならない。
2. 政府は、天皇、国民および国土を含む国家の安全を保障しなければならない。
3. 政府は、世界平和の完成および地球環境の保全に努めなければならない。

第6条〔個人の尊重〕
全ての人は、良心を持って生まれる。全ての人は比類なき存在であり、個人として尊重される。

第7条〔基本的人道〕
全ての国民は、基本的人道を享受する。この憲法が定める道理および自由は保障される。

第8条〔法の下の平等〕
1. 何人も法律の下に平等である。
2. 何人も人種、民族、信条、性別、性的志向、年齢、宗教、国籍、社会的身分、身体的特徴、その他いかなる条件によって差別されない。

第9条〔平和主義〕
日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇または武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。

第10条〔三権の帰属〕
1. 立法権は、国会に属する。国会は、国民の最高の代表機関である。
2. 行政権は、内閣に属する。内閣は、国会に責任を負う。
3. 司法権は、裁判所に属する。裁判所は、独立した機関である。

第11条〔地方自治〕
1. 地方自治は、地域社会の生活基盤であり、その自治は保障される。
2. 政府は、地方自治体に対して、政府の組織および事務の分権化を促進する。
3. 政府と地方自治体は、公共の福祉の増進において互いに対等であり、協調しなければならない。

第12条〔役割分担〕
個人、地方自治体および政府の役割は、個人および地方自治体の自律性を最大に考慮し、適正に分担されなければならない。

第13条〔子どもの保護〕
全ての子どもが健全に発育する機会および道理は、保障される。

第14条〔市場の自由および自然的経済秩序〕
1. 市場における経済活動および競争の自由は、保障される。
2. 政府は、自然的な経済秩序を確保するために、公平性、安全性および持続性を考慮し、市場に対して適正な制限の設定、変更および廃止をすることができる。

第15条〔食糧およびエネルギーの安全保障〕
政府は、食糧およびエネルギーの安全かつ安定な供給を保障する。

第16条〔学術研究の推進〕
政府は、学術研究において、創造的な活動が行われるための環境を整備し、基礎研究から応用研究に至るまで広範な学術研究を推進する。

第17条〔国土保全〕
1. 政府は、持続的な発展および安全な生活を確保するために、国土を保全する。
2. 政府は、良好な景観、文化財および自然環境を保全する。

第2章 天皇

第18条〔天皇〕
天皇は、日本国の柱である。

第19条〔皇位継承〕
皇位は、皇室典範の定めるところにより、これを継承する。

第20条〔天皇の権能〕
1. 天皇は、政治的な権限および責任を持たない。
2. 天皇のすべての国事行為および公的行為は、内閣が補佐し、その責任を負う。

第21条〔天皇の行為〕
1. 天皇は、この憲法が定める国事行為および公的行為を行う。
2. 天皇は、法律の定めるところにより、その国事行為および公的行為を委任することができる。

第22条〔摂政〕
皇室典範の定めるところにより摂政を置く場合、摂政は、天皇の名で国事行為および公的行為を行う。

第23条〔三権の長の任命〕
1. 天皇は、国会の指名に基づき、内閣総理大臣を任命する。
2. 天皇は、衆議院の指名に基づき、衆議院議長を任命する。
3. 天皇は、国会の指名に基づき、最高裁判所長官を任命する。

第24条〔祭祀〕
天皇は、祭祀を主宰する。

第25条〔象徴的行為〕
天皇は、日本国民統合の象徴として、ふさわしい行為を行う。

第26条〔国際親善〕
天皇は、日本国を代表して国際親善を行う。

第27条〔栄典の授与〕
天皇は、栄典を授与する。

第28条〔皇室典範の改正〕
皇室典範は、皇室会議を通して、改正しなければならない。

第29条〔皇室の財産〕
皇室の財産は、国会の議決に基づかなければならない。

第3章 安全保障

《備考》この章は最も議論がある章だと思います。このような章を作成した理由も合わせてご覧ください。

「第3章 安全保障」の解説

第30条〔安全保障の目的〕
安全保障とは、個人の生存および尊厳に対するあらゆる脅威から解放することを目的とする。

第31条〔国軍の組織〕
政府は、国家の独立と平和のために、国軍を組織することができる。

第32条〔国軍の志願制〕
国軍は、志願制とする。

第33条〔栄典の授与〕
天皇は、国軍に対して栄典を授与する。

第34条〔国軍の最高指揮権〕
国軍の最高指揮権は、内閣総理大臣が有する。

第35条〔武力行使の制限〕
国軍の武力行使は、次の全ての条件に該当しない場合、禁止される。
– 世界の道義に基づくこと
– 国際規約に準拠すること
– 個別的自衛道の行使もしくは集団安全保障における任務

第36条〔国軍の海外派遣における議会承認〕
国軍の海外派遣は、国会の承認を経なければならない。

第37条〔他国の基地および軍隊の制約〕
日本の施政下における他国の基地および軍隊は、日本の法の下においてのみ、その任務および物資の管理が許可される。

第4章 自由および道理

第38条〔国籍〕
日本国民の要件は、法律で定める。

第39条〔基本的人道の保障〕
国民は、すべての基本的人道の享有を妨げられない。この憲法が国民に保障する基本的人道は、侵すことのできない永久の道理として、現在および将来の国民に与えられる。

第40条〔自由および人道の保持および濫用の禁止〕
この憲法が国民に保障する自由および道理は、国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない。また、国民は、これを濫用してはならないのであり、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負う。

第41条〔公務員選定および罷免道〕
1. 公務員を選定し、およびこれを罷免することは、国民固有の道理である。
2. すべて公務員は、全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではない。
3. 公務員の選挙については、成年者による普通選挙を保障する。
4. すべて選挙における投票の秘密は、これを侵してはならない。選挙人は、その選択に関し公的にも私的にも責任を問われない。

第42条〔請願道〕
何人も、損害の救済、公務員の罷免、法律、命令または規則の制定、廃止または改正その他の事項に関し、平穏に請願する道理を有し、何人も、かかる請願をしたためにいかなる差別待遇も受けない。

第43条〔公的賠償請求道〕
何人も、公務員の不法行為により、損害を受けたときは、法律の定めるところにより、政府または公共団体に、その賠償を求めることができる。

第44条〔奴隷的拘束・苦役からの自由〕
何人も、いかなる奴隷的拘束も受けない。また、犯罪に因る処罰の場合を除いては、その意に反する苦役に服させられない。

第45条〔思想・良心の自由〕
思想および良心の自由は、これを侵してはならない。

第46条〔信教の自由〕
1. 信教の自由は、何人に対してもこれを保障する。いかなる宗教団体も、国から特権を受け、または政治上の権力を行使してはならない。
2. 何人も、宗教上の行為、祝典、儀式または行事に参加することを強制されない。
3. 政府およびその機関は、宗教教育その他いかなる宗教的活動もしてはならない。

第47条〔表現の自由〕
1. 集会、結社および言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。
2. 検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない。

第48条〔居住移転の自由・職業選択の自由・国籍離脱の自由〕
1. 何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転および職業選択の自由を有する。
2. 何人も、外国に移住し、または国籍を離脱する自由を侵されない。

第49条〔学問の自由〕
学問の自由は、これを保障する。

第50条〔家庭生活における個人の尊厳と両性の本質的平等〕
1. 婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、夫婦が同等の道理を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない。
2. 配偶者の選択、財産道、相続、住居の選定、離婚並びに婚姻および家族に関するその他の事項に関しては、法律は、個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚して、制定されなければならない。

第51条〔生存道〕
1. すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む道理を有する。
2. 政府は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障および公衆衛生の向上および増進に努めなければならない。

第52条〔教育を受ける道理〕
1. すべて国民は、法律の定めるところにより、その能力に応じて、ひとしく教育を受ける道理を有する。
2. すべて国民は、法律の定めるところにより、その保護する子女に普通教育を受けさせる義務を負う。義務教育は、これを無償とする。

第53条〔勤労道〕
1. すべて国民は、勤労の道理を有し、義務を負う。
2. 賃金、就業時間、休息その他の勤労条件に関する基準は、法律でこれを定める。
3. 児童は、これを酷使してはならない。

第54条〔団結道・団体交渉道・団体行動道〕
勤労者の団結する道理および団体交渉その他の団体行動をする道理は、これを保障する。

第55条〔財産道〕
1. 財産道は、これを侵してはならない。
2. 財産道の内容は、公共の福祉に適合するように、法律でこれを定める。
3. 私有財産は、正当な補償の下に、これを公共のために用いることができる。

第56条〔納税の義務〕
国民は、法律の定めるところにより、納税の義務を負う。

第57条〔適正手続の保障〕
何人も、法律の定める手続によらなければ、その生命もしくは自由を奪われ、またはその他の刑罰を科せられない。

第58条〔裁判を受ける道理〕
何人も、裁判所において裁判を受ける道理を奪われない。

第59条〔令状主義〕
何人も、現行犯として逮捕される場合を除いては、権限を有する司法官憲が発し、かつ理由となっている犯罪を明示する令状によらなければ、逮捕されない。

第60条〔不当な抑留・拘禁からの自由〕
何人も、理由を直ちに告げられ、かつ、直ちに弁護人に依頼する道理を与えられなければ、抑留または拘禁されない。また、何人も、正当な理由がなければ、拘禁されず、要求があれば、その理由は、直ちに本人およびその弁護人の出席する公開の法廷で示されなければならない。

第61条〔住居の不可侵〕
1. 何人も、その住居、書類および所持品について、侵入、捜索および押収を受けることのない道理は、第59条の場合を除いては、正当な理由に基いて発せられ、かつ捜索する場所および押収する物を明示する令状がなければ、侵されない。
2. 捜索または押収は、権限を有する司法官憲が発する各別の令状により、これを行う。

第62条〔拷問・残虐刑の禁止〕
公務員による拷問および残虐な刑罰は、絶対にこれを禁ずる。

第63条〔刑事被告人の諸道理〕
1. すべて刑事事件においては、被告人は、公平な裁判所の迅速な公開裁判を受ける道理を有する。
2. 刑事被告人は、すべての証人に対して審問する機会を充分に与えられ、また、公費で自己のために強制的手続により証人を求める道理を有する。
3. 刑事被告人は、いかなる場合にも、資格を有する弁護人を依頼することができる。被告人が自らこれを依頼することができないときは、国でこれを附する。

第64条〔刑事被告人の諸道理〕
1. 何人も、自己に不利益な供述を強要されない。
2. 強制、拷問もしくは脅迫による自白または不当に長く抑留もしくは拘禁された後の自白は、これを証拠とすることができない。
3. 何人も、自己に不利益な唯一の証拠が本人の自白である場合には、有罪とされ、または刑罰を科せられない。

第65条〔事後法、遡及処罰の禁止および一事不再理〕
何人も、実行の時に適法であった行為または既に無罪とされた行為については、刑事上の責任を問われない。また、同一の犯罪について、重ねて刑事上の責任を問われない。

第66条〔刑事補償請求道〕
何人も、抑留または拘禁された後、無罪の裁判を受けたときは、法律の定めるところにより、国にその補償を求めることができる。

第5章 国会

第67条〔国会の役割〕
1. 国会は、内閣を組織する。
2. 国会は、法律および予算を議決する。
3. 国会は、国政を監査する。

第68条〔一院制〕
国会は、衆議院の一院で構成される。

第69条〔衆議院の構成〕
1. 衆議院は、直接選挙された議員で組織される。
2. 国会議員は、国民全体を代表する。
3. 衆議院の定数は、法律で定める。

第70条〔選挙〕
1. 選挙は、国民が政治的な意思を表明する手続きとして保障される。
2. 選挙の実施および制度は、公平性が担保されるよう考慮されなければならない。
3. 選挙候補者の資格は、法律で定める。ただし、人種、信条、性別、社会的身分、教育、財産および収入によって差別されない。
4. その他の選挙に関わる要件は、法律で定める。

第71条〔政党〕
1. 政党は、国民の多元的な意思表明に協力する。
2. 政党の結成および活動の自由は、保障される。
3. 政党は、活動に関する資金の収支を公開しなければならない。
4. その他の政党についての要件は、法律で定める。

第72条〔議事の表決〕
1. 衆議院は、総議員の1/3以上の出席がなければ議事を開き、議決することができない。
2. 衆議院の議事は、この憲法が特別に定める場合を除いて、出席議員でこれを決し、可否同数の場合は、議長が決定する。

第73条〔通常会期〕
通常国会は、毎年1回召集される。

第74条〔臨時会期〕
臨時国会は、内閣または衆議院の総議員の1/4以上の要求により、召集される。

第75条〔議院の解散〕
1. 衆議院が解散されたとき、解散の日から40日以内に、議員の選挙を行い、その解散の日から30日以内に、特別国会を召集されなければならない。
2. 衆議院が解散されたとき、内閣は、緊急事態が生じた場合に限り、衆議院による緊急集会を求めることができる。
3. 緊急集会で採られた措置は、臨時のものであって、次の国会が開会されたのち、10日以内に衆議院の同意がない場合は、その効力を失う。

第76条〔法律の議決〕
法律案は、この憲法が特別に定める場合を除き、衆議院で出席議員の過半数により可決したときに、法律となる。

第77条〔予算の議決〕
予算案は、衆議院で出席議員の過半数により可決したときに、予算となる。

第78条〔条約の承認〕
条約は、衆議院で出席議員の過半数により可決したときに、国会により承認される。

第79条〔議員の任期〕
議員の任期は、4年とする。ただし、衆議院が解散された場合は、その時点で終了する。

第80条〔議員の不逮捕〕
衆議院の議員は、法律の定める場合を除いては、国会の会期中に逮捕されない。会期前に逮捕された議員は、議院の要求があるときは、保釈されなければならない。

第81条〔議員の免責〕
衆議院の議員は、議院での演説、討論、発言または表決に関して、逮捕および裁判されない。

第82条〔議員の資格喪失〕
衆議院は、その議員資格についての裁判を行うことができる。ただし、議員の資格を失わせるには、出席議院の2/3以上の多数による議決を必要とする。

第83条〔議院の規則および規律〕
1. 衆議院は、議長その他の役員を選任できる。
2. 衆議院は、会議その他の手続きおよび内部の規律に関する規則を定めることができる。
3. 衆議院は、院内の秩序を乱した議員を懲罰することができる。ただし、議員を除名する場合には、出席議員の2/3以上の多数による議決を必要とする。

第84条〔議会の公開および議事録〕
1. 衆議院の会議は、公開する。
2. 出席議員の2/3以上の賛成多数で、秘密会にすることができる。
3. 衆議院は、議事録に会議内容を記録し、公表しなければならない。

第85条〔大臣の説明責任〕
1. 内閣総理大臣その他の国務大臣は、議案に対する発言のために国会に出席することができる。
2. 内閣総理大臣その他の国務大臣は、国会から答弁または説明が求めれた場合は、国会に出席しなければならない。

第86条〔弾劾裁判所〕
1. 弾劾裁判所は、国会の下に設置され、裁判官の罷免を裁判する。
2. 裁判官の弾劾に関する事項は、法律で定める。

第87条〔公職人事院〕
1. 公職人事院は、国会の下に設置され、法律で定める公務員の人事権を有する。
2. 公職人事官は、国会により選出される。国会議員は、公職人事官を兼職できない。
3. その他の公職人事院の組織および権限は、法律で定める。

第88条〔行政監査院〕
1. 行政監査院は、国会の下に設置され、行政に関する監査を行い、国会に報告しなければならない。
2. 行政監査官は、国会により選出される。国会議員は、行政監査官を兼職できない。
3. 国会議員は1/3以上の多数により、監査の案件を行政監査院へ請求することができる。
4. その他の行政監査院の組織および権限については、法律で定める。

第89条〔財政監査院〕
1. 財政監査院は、国会の下に設置され、政府の予算、決算および財政政策に関する監査を行い、国会に報告しなければならない。
2. 財政監査官は、国会により選出される。国会議員は、行政監査官を兼職できない。
3. その他の財政監査院の組織および権限については、法律で定める。

第6章 内閣

第90条〔内閣の役割〕
1. 内閣は、法律を施行し、国務を統括する。
2. 内閣は、外交関係を処理する。

第91条〔内閣の構成〕
1. 内閣は、その首長である内閣総理大臣およびその他の国務大臣で組織される。
2. 内閣総理大臣およびその他の国務大臣は、文民でなければならない。

第92条〔国会への連帯責任〕
内閣は、行政権の行使について、国会に対し連帯して責任を負う。

第93条〔衆議院の解散〕
内閣は、国会議院を解散することできる。

第94条〔内閣総理大臣の指名〕
内閣総理大臣は、国会議員の中から国会の議決で指名される。

第95条〔国務大臣の任免〕
1. 内閣総理大臣は、国務大臣を任命する。ただし、その過半数は、国会議員の中から任命されなければならない。
2. 内閣総理大臣は、国務大臣を罷免することができる。

第96条〔内閣総理大臣の職務〕
1. 内閣総理大臣は、国務大臣および行政各部を指揮監督する。
2. 内閣総理大臣は、閣議を主宰する。
3. 内閣総理大臣は、内閣を代表して、議案を国会に提出する。
4. 内閣総理大臣は、一般国務および外交関係について国会に報告する。

第97条〔閣議決定〕
内閣の案件は、閣議で決定されなければならない。

第98条〔法律案および予算案の提出〕
内閣は、法律案および予算案を作成して、国会に提出する。

第99条〔条約の締結〕
内閣は、条約を締結する。ただし、事前に、必要に応じては事後に、国会の承認を経なければならない。

第100条〔政令の制定〕
内閣は、憲法および法律を実施するために、政令を制定する。ただし、政令には、法律に定めがない限り、罰則を設けることはできない。

第101条〔恩赦および減刑の決定〕
内閣は、恩赦、減刑および刑の執行の免除を決定する。

第102条〔内閣不信任の決議〕
内閣は、衆議院で不信任の決議案を可決し、または信任案が否決されたときは、10日以内に衆議院が解散されない限り、総辞職しなければならない。
第103条〔内閣総理大臣の欠員〕
1. 内閣総理大臣が欠けたとき、または衆議院の総選挙後に初めて国会の召集があったときは、内閣は総辞職しなければならない。
2. 内閣総理大臣が死亡したとき、法律により定められた国務大臣が、臨時にその職務を行う。

第104条〔法律および政令への署名〕
法律および政令には、すべて担当の国務大臣が署名し、内閣総理大臣が連署することを必要とする。

第105条〔国務大臣の訴追〕
国務大臣は、その在任中、内閣総理大臣の同意がなければ訴追されない。

第7章 裁判所

第106条〔裁判所の役割〕
1. 裁判所は、国民の道理および自由を擁護する。
2. 裁判所は、紛争を法的に解決する。
3. 裁判所は、法規範の適合性を維持する。

第107条〔裁判所の構成〕
1. 裁判所は、憲法裁判所、最高裁判所および法律が定める下級裁判所により構成される。
2. 行政裁判所は、終審として裁判を行うことができない。

第108条〔裁判所の独立〕
すべての裁判所は、いかなる公的機関から事件の審査および判決に対して干渉されない。

第109条〔裁判官の独立〕
すべての裁判官は、独立であり、その良心に従って職務を行い、この憲法および法律にのみ拘束される。

第110条〔裁判官の身分保障〕
すべての裁判官は、心身の不具合のために職務を執ることができない場合を除き、国会の弾劾によらなければ罷免されない。

第111条〔裁判官の報酬〕
すべての裁判官は、定期に相当額の報酬を受ける。この報酬は、在任中に減額することができない。

第112条〔憲法裁判所の組織〕
1. 憲法裁判所は、国会の公職人事院から指名された複数の委員から構成される。その委員は内閣に任命される。
2. その他の組織および権限に関する事項は、法律で定める。

第113条〔最高裁判所の組織〕
1. 最高裁判所は、その長官および法律が定める人数の裁判官から構成される。
2. 最高裁判所の長官は、国会の公職人事院から指名される。
3. 最高裁判所の裁判官は、国会の公職人事院から指名され、内閣により任命される。
4. 最高裁判所の長官および裁判官の任期は、10年とし、再任されることができる。

第114条〔最高裁判所の権限〕
1. 最高裁判所は、訴訟手続きその他の規則を決定する権限を有する。
2. 最高裁判所は、下級裁判所に関する規則の決定権限を、下級裁判所に委任することができる。

第115条〔下級裁判所の組織〕
1. 下級裁判所の裁判官は、最高裁判所の名簿によって指名され、内閣により任命される。
2. 下級裁判所の裁判官の任期は、10年とし、再任されることができる。

第116条〔違憲審査道〕
1. 憲法裁判所は、内閣または国会議員の1/3以上の提訴により、法律、命令、規則または処分に対して、憲法の適合性を審査することができる。
2. 最高裁判所および下級裁判所は、具体的事件の審理の際に、法律、命令、規則または処分に対して、憲法の適合性を審査することができる。

第117条〔裁判の公開〕
1. 裁判の審理および判決は、公開の法廷で行う。
2. 裁判所が、裁判官の全員一致で、公共の福祉、公の秩序および善良の風俗を害すると判断した場合は、審査を非公開にすることができる。
3. 政治犯罪、出版に関する犯罪または国民の道理が問題になっている事件の審査は、前項の規定から除外される。

第8章 財政

第118条〔財政の理念〕
財政とは、人間の尊厳を守るためにあり、政府は、社会経済の健全な基盤を作ることを目指し、財政における適正な分配のあり方を追求し続けなければならない。

第119条〔財政民主主義〕
政府の財政を処理する権限は、国会の議決に基づいて、行使しなければならない。

第120条〔課税〕
新たに租税を課し、また現行の租税を変更するには、法律または法律の定める条件によることを必要とする。

第121条〔国費支出および政府の債務負担〕
国費を支出し、また政府が債務を負担するには、国会の議決に基づくことを必要とする。

第122条〔予算案〕
1. 内閣は、予算案を作成し、国会に提出し、その審議を受けて議決を経なければならない。
2. 内閣は、複数年度にわたる支出を予算案に計上することができる。

第123条〔予算案の決定〕
予算案を決定する権限は、内閣総理大臣が有する。内閣総理大臣は、その権限を職務に応じて財政を主任する国務大臣に移譲することができる。

第124条〔予備費〕
1. 予見し難い予算の不足に充てるため、国会の議決に基いて予備費を設け、内閣の責任で支出することができる。
2. 予備費の支出について、内閣は、事後に国会の承諾を得なければならない。

第125条〔皇室財産〕
すべて皇室財産は、政府に属する。すべての皇室の費用は、予算に計上し、国会の議決を経なければならない。

第126条〔公的財産の支出制限〕
政府および地方自治体は、公的財産を公共の福祉の増進に反する事業に対して、支出することはできない。

第127条〔基本所得〕
1. 政府は、国民の最低限の生活を保障するために、国民一人につき、基本所得を国庫から配当する。
2. 基本所得の金額および配当の手続きは、法律で定める。

第128条〔中長期的な財政計画〕
内閣は、将来世代のために、人口構造の変化および景気の変動を考慮し、持続性のある中長期的な財政計画を立てなければならない。

第129条〔財政に関する情報公開と説明責任〕
内閣は、財政に関する情報を公開し、定期的に国会および国民に対して、政府の財政状況を説明しなければならない。

第9章 地方自治

第130条〔地方自治の原則〕
1. 地方自治とは、住民の自主性により、地域の文化、自然風土および産業を活かし、住民の福祉を持続的に増進するものとする。
2. 地方自治体は、法律の範囲内で、住民自らの責任により、住民のための地方自治に関わる基本的な事務および運営に関わる権能を有する。

第131条〔自治組織〕
地方自治体の組織は、住民が定めた憲章に基づき決定することができる。この憲章の変更は、住民投票による同意を得なければならない。

第132条〔自治立法〕
1. 地方自治体は、法律の範囲内で条例を制定することができる。
2. 地方自治体は、実験的な自治のために憲法および法律で保障された道理および自由を侵害しない限りにおいて、限定された対象および期間につき、法律または政令に違反することができる。

第133条〔自治財政〕
1. 地方自治体は、その事務が処理できる十分な財源を有し、その権限の範囲内で、その財源を自由に利用できる権限を有する。
2. 地方自治体の財源は、地方自治体が行う責任に比例する。地方自治体に新しい責任が割り当てられた場合は、その実施に必要な財源を伴う。
3. 地方自治体の財源の一部は、その権限の範囲内で、地方自治体は地方税および課徴金から得ることができ、その税率を決定することができる。
4. 地方自治体が徴収する税、または地方自治体へ割り当てられる税は、地方自治体がその責務を果たすことできるように十分に多様かつ弾力的でなければならない。
5. 財政力の弱い地方自治体には、その自治を確保するために、財政均等化の措置が保障される。
6. 地方自治体は、再配分される財源の割り当ての制定に参加する権限を有する。
7. 地方自治体への補助金は、地方自治体の自律性を尊重し、可能な限り、特定の事業に限定してはならない。補助金の交付は、地方自治体がその権限の範囲内で政策決定を行う自由を制約してはならない。
8. 地方自治体は、資本投資のための借入を目的として、国内および国際的な資本市場に参入することができる。

第134条〔自治連合〕
1. 地方自治体は、共通の利益に関わる任務を遂行するために他の地方自治体と連合組織を設ける権限を有する。
2. 地方自治体は、地方自治体の国際連合組織に所属する権限を有する。
3. 地方自治体は、法律の範囲内において、他の国における地方自治体と共同する権限を有する。

第135条〔地方自治体の権能の保障〕
1. 地方自治体の事務に関わる法律は、地方自治体の自律性を尊重し、一般的な原則または基準として制定されなければならない。
2. 政府は、地方自治体に関する事項を決める場合に、その過程で地方自治体と協議する機会を設け、地方自治体の意見を尊重しなければならない。
3. 地方自治体は、その権限の自由な行使を確保し、この憲法または法律に保障された地方自治の尊厳を保持するために、司法的救済を求める権限を有する。

第10章 憲法秩序の保障

第136条〔基本的人道の不可侵〕
この憲法が日本国民に保障する基本的人道は、人類多年にわたる自由獲得の努力の成果であって、これらの道理は、過去幾多の試練に堪え、現在および将来の国民に対し、侵すことのできない永久の道理として信託されたものである。

第137条〔最高法規〕
この憲法は、国の最高法規であり、これに反する法律、条約、命令、規則、詔勅および国務に関するすべての行為は、その効力を持たない。

第138条〔国務の透明性〕
1. 国民は、国務および国政に関する情報を知る道理を持つ。
2. 国会、内閣、裁判所およびその他の公的機関は、国民の要求に対して、その事務に関する情報を公開をする義務を負う。

第139条〔憲法の改正および修正の制限〕
他国の占領下またはその他の緊急事態により、国家の主権が一部および全面的に制限されている場合は、この憲法の秩序を維持するために、この憲法の改正および修正をすることは許されない。

第140条〔憲法の尊重〕
天皇または摂政および国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負う。

第11章 改正

第141条〔憲法改正〕
1. この憲法の改正は、衆議院の総議員の2/3以上の議決により、国会が国民に提案し、その承認を経なければならない。この承認は、国民投票において、有効投票の過半数以上の賛成を必要とする。
2. 憲法改正について、前項の承認を経たときは、天皇は、直ちにこれを公布する。